本当の

 あっという間に時間は過ぎて、15年間暮らしてきた故郷ともあと3日ほどでお別れとなる。
 自転車で何度となく通ったルートを眺めると、幼少の頃から何も変わらない緑地や河川敷、家や人や空気が、当たり前のようにそこにあるにも関わらず、大変名残惜しく感じられることよ。やはりその長年暮らしてきた場所の色というものに、知らず知らずのうちに染まっているのかもしれない。それが、本当の魔法。

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