ツクールの最大のメリット

オワコンという言葉がある。一時は人気があったが、今は流行でないコンテンツというような意味だ。

この言葉は極めてもったない。本来コンテンツとは、流行かそうでないかはさておき、自分で見聞き体感してその良し悪しを判断するものだ。それをオワコンだからといって触れる前から評価を下げるようでは、まともなものさしでコンテンツを計れない。
 
流行は日々刻々と変わっていくのだろう。ただ、ゲームをプレイする人間はここ数百年か数千年か、そんなに変わっていない。スーパーファミコンのマリオワールドをプレイしてみるといい。本当に面白いゲームは色褪せない。

ツクールの最大のメリットは、創作自体が何にも縛られていないことにある。誰もが目を伏せるような超大作も、時間さえあれば(途方もない時間かもしれないが)いつかは作りあげることが出来てしまう。売れる、売れないが第一ではなく、自分が本当に作りたいものを誰からの制約もなく作り出すことができる。

近年の家庭用ゲーム機では、フルHDだのフルオーケストラだの高性能化が進んだ。到底個人では作れない作業量に対して、ツクール自体がオワコンになったという話も耳にする。だが、画質やクオリティだけがゲームの本質ではない。本来ゲームは、アクションにせよRPGにせよ記号化されたものを人間が頭で補完している。よりリアリティを求めるのならば、映画ばかりが売れて小説は売れなくなるだろう。クオリティは尺度の一つではあるが、絶対に必要かといえばそうではない。その証拠に、より記号化に特化した携帯用ゲーム機用ソフトないしはソーシャルゲームというものも最近良く出ている。

ツクールは何からも制約されないので、オワコンは無い。あるとすれば、人から想像力が失われたとき、すなわち人類がほろぶときだろう。

創作に必要な力

創作の表現や発想に必要なのは感性と批判精神だが、創作の原動力は好奇心や探究心にある。なので、本当に良い作品を作る人は、この世界を大人の視点で冷静に見ながら、なおかつ子供のような好奇心やワクワクを兼ね備える。たとえばビートたけしとか黒澤明のように。

ダイバージェンスメーター風時計をつくる(3)完成まで

前回の続き。
 
ニキシー管同士の配線に入ります。ここが正念場です。
6桁時計表示に必要なものだけでも、アノード6本、カソードが表示数値から
3・10・6・10・6・10で51端子になる。
さらに今回はそんなに基板が広くないので基本的に端子をブリッジしてつなぐことになり、根気の要る作業になった。
6ピン程度配線後、および全部配線後

あまっていた線がこの太さしかなかったのでこれにしたが、流れる電流から考えてもっと細くても大丈夫でしょう。
基板が広ければすずメッキ線などで美しく配線できますが、他のラインとの接触だけはきちんと回避する必要があります。
 
基板に外部配線用の線を長さを考えて実装します。最後に、ユニバーサル基板と制御基板、その他スイッチ等を接続します。
はんだづけの結合が多重になるところはむき出しで危ないので、絶縁体で保護しておくと安全。

 
完成。外観。
ダイバージェンスメーターに則して電解コンデンサとタクトスイッチはユニバーサル基板上に実装したが、
配線とノイズ的な観点では普通に制御基板に実装してもOK。

電源投入前に、必ず不要な接触が無いか、負極と正極が短絡していないか確認すること。
短絡していると、数百ボルトレベルなので派手なことがおきる可能性があります。
最初、配線を間違えて無茶苦茶な数字表示になったが、修正して一応完成。

起動。
D

知り合いにシュタインズゲートマニアがいたのであげた。

ダイバージェンスメーター風時計をつくる(2)配線前まで

前回の続き。
 
まず、制御基板および電源モジュールの位置を確定する(部品実装後だとねじ締めが面倒なため)
底面の面積はiphone5より少し大きいくらいです。ダイバージェンスメーターはもう少し大きいだろうと思われる。
アルミケースのサイズは結構ギリギリなものを選んでいます。底面に基盤をあててねじ穴を確定します。右:穴あけ完了後

 
次に、ニキシー管が乗るユニバーサル基板をカットします。なお、このキットはニキシー菅搭載基板も販売されていますが、
緑色でダイバージェンスメーターっぽくないためあえてユニバーサル基板での製作にトライします。
↓加工前

↓加工後。カッターとペンチ、やすりを使って比較的簡単に加工できます。右:ねじ穴をあけて天面に装着したもの。(左を勢いあまって削りすぎた゜皿゜;)

 
次に、制御基板に部品を実装します。特に難しい部分はありません。電源モジュールは実装済みのため、そのままケースに配置できます。

内部基板が上がったのでニキシー管の配置を決定します。
1つの管から13本の足が円形に出ており、ユニバーサル基板の穴にうまく
割り振る必要があります。とりあえずこのようにした。

↓6本分配置を決め、ネオンランプもあわせて仮のせした状態です。(かなり幅がぎりぎりの設計です)

次回、天面を配線し基板と接続します。

ダイバージェンスメーター風時計をつくる(1)部品準備まで

アニメ シュタインズゲートの劇中に、世界線(ある種のパラレルワールド)の位置を識別し、数値として表示するダイバージェンスメーターという装置が登場する。
4次元視点に一歩踏み込んだ装置である。舞台となっている秋葉原にちなんでいるのか、レトロデザインなニキシー管を使っている。
真空管アンプを作ったことがあり、線材が少々あまっていたので、ダイバージェンスメーターを模したニキシー管時計を作ってみることにした(7月はじめ頃)。
 
材料は全てネットで購入
ニキシー管:IN-14×6 ・・・1450円×6=8700円
コロン文字用ネオンランプ:Neon-A×2 ・・・150円×2=300円
制御キット: 6桁表示・ニキシー管時計キット 6d_nix(電源付属) ・・・7000円
アルミケース:リードP-104 (W150XH40XD70) ・・・756円
ユニバーサル基板:サンハヤトICB-96 ・・・620円
ACアダプタ:DC12V 1A ・・・1659円
2.1φDCジャック:MJ-14 ・・・73円
計 19108円 ニキシー管は希少価値のせいでたくさん買うと高いです。ユニバーサル基板は適切なサイズに加工する必要がある。

↓制御キットおよび電源モジュール

ACアダプタとジャックは省略します。電源スイッチは家にあまったものを使用。
次回、製作記録。

電圧が足りない

エネループという電池がある。何回も充電できるので新しい電池を買わなくて済むすぐれもの。
しかし電圧はアルカリ・マンガン電池の初期状態の1.5Vより0.3V低い1.2Vになる。
多くの電子機器や携帯ゲームなどに使う場合は問題ないが、電圧の低下がもろに影響してしまうアナログな装置とはあまり相性が悪い。たとえばミニ四駆とかラジコンがそうだと思うが、最も身近なものは時計である。
秒針が動くようなアナログ時計で、エネループを使うと動きがおかしくなったり、秒針が止まったりする。どれだけフル充電にしてもだめだったので、ためしにアルカリ電池のエボルタを使ってみたところうまく動作した。

エネループは電子機器に使うのが好ましい。