時代

 ゲームを作る!と言ってから、数年単位のとても長い時間が過ぎた。その間、色々なことがあって、しばらく製作が進まない状況にあった。数年という月日は、そのゲームの存在さえも、忘れさせてしまうものなのだろうかと考えることがある。少なくとも自分の中で、ゲーム製作を考えなかった日は一日たりともない。
 最近、長らく連絡を取っていなかったスタッフに連絡をしてみたことがあった。大半の人から、「まだやれる」という回答を得た。10年近くのつきあいで、まだ性別すら知らないスタッフもいたが、残ってくれていることが大きな支えとなった。
 また、プレイヤーの方からも、数年間待ち続けていてまだ忘れていないというコメントをいただくことが予想以上に多かった。自分は人に出来ない特別なことをやっているつもりはないが、待っている人が一人でもいるならばそれに応えるのが礼儀だと思うし、そうしないと納得いかない性格でもあった。
 創作が自由にできる環境が存在する時代に生まれたこと、それを自由に配布して、誰もがプレイできるような時代に生まれたことをとても幸せに感じる。

11:27