決戦前夜

 おそらく、人生で最も大きな山の手前まで歩いてきた。舞台はうまい具合に用意された。このあたりは運も必要となるところだった。
 この人生の大きな山場で、私は敢えて安全策を選ばずいちかばちかの道を進むことに決めた。このことがあとあとどう影響するかはわからないが、やはり、今ここでやらなければ後悔する、と、考えるたびに思う。
 多くの人が私の前に立ちはだかり、私の考えに反対し、嘲った。しかし、それと同じくらい多くの人が私の意見に賛同し、応援し、希望となった。これはいわば私にとって一つのけじめであって、結果がどうなろうとも全力を出し切ることに今はその意味を見出したい。

 不安がないと言えば嘘になるが、この山場を楽しむことは、本当に楽しそうに思えた。

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