目的と手段

プログラムは、きちんとしたコードを書けばかならず結果が返ってくる。書けば動く、書けば動く、それを繰り返していると、何かを表現するためにコーディングしているのか、コーディングするために何かを考えるのかよくわからなくなってくる。しかし創作をする人にとって、(テストプレイの)結果が返ってきて規模が増えていくのは嬉しい。

そうやって2週間ほどかけてプログラムをしたが、動作はそこそこなものの今ひとつ面白みのないものが出来上がった。このときすでに、あるゲーム性を表現しようとしていたことがプログラミングをするための材料にしかなっていないことに気付く。プログラムでも、仕事でも、料理でも、完成形で伝えたいものがまず先にあるべきだ。〜〜ツクールも完成品を表現するためのツールであり、ツールの機能にどっぷりはまるのは本来の姿ではないことをすっかり忘れていた。

これに気付いたので、作業自体は無駄ではなかったと感じる。

ソフトウェアサンプラーとトーンジェネレーター

MIDI打ち込みの究極形は二つあると思う。

一つは、打ち込みか生演奏か区別がつかない仕上がりになるもの。好ましくはオーケストラの質感や響き、音色の揺らぎといったものが表現できるのがよい。または、奏法に忠実なエレキギターのひずみや、ドラムの強弱など。これらは、つきつめていけばAという楽器で大きさB、引き方はCで余韻はDといった細かい指定に対し、その指定に応じた奏法を録音したものを使えばいい。それがアーティキュレーション(奏法)を有するソフトウェアサンプラーになる。

もう一つは、波形の重畳で完成する打ち込み特有のサウンド。今でも一部で好まれるFM音源や小室哲也、きゃりーぱみゅぱみゅの音もそれに近いだろう。生演奏ほどのリアルさや、ゆらぎもなく単調だが、繰り返しの整った波形はビートなどを刻むのに適し、それはそれでひとつの音楽のジャンルと言えるとおもう。シンセサイザーは、この音色を生むために作られた楽器と考えていいだろう。音色は、ごく短いサンプル音源と、多くの波形変調機能(発音、調整、フィルタ、エフェクタなど)から成る。YAMAHAの音源では、トーンジェネレーターと呼ばれる。

どちらが良いかといえば判断できない。ただ、ソフトウェアサンプラーはつきつめると生演奏に勝てない。ライブにいった人なら感じるとおもうが、生演奏にはその場にしかない独特の響きや空気感もある。それに近いものは作ることができる。うまくやれば、6畳間でオーケストラを組める。ただし、扱うサンプルの種類は莫大で、下手なフィルタやエフェクトをかけるよりは目的の奏法に則したサンプルを探すことになる。リアルな分、自己主張も強い。楽器同士は混じり辛い。名演奏と呼ばれるものは、この自己主張の強い楽器群が絶妙なバランスで交じり合い、ハーモニーを生み出している。しかしそれをリアルに表現しようとすればするほど、無限の量の波形録音サンプルが必要になってくる。総じてバランスは取りづらいが、本物を聞き込んでいる人ほどリアルなものが作れるだろう。

今回、EWQL シンフォニックオーケストラを買って、YAMAHAのトーンジェネレーターMOTIF RACK ESで作った曲と同じ曲を再構成した。一応完成はして、確かにリアルだったが、とにかくバランスがあまり良くない。本物オーケストラと比べたら少し単調で不自然、打ち込みに比べると自己主張が強く揺らぎすぎでまとまりがない。出来栄えについては作り方のノウハウもあるのだと思うが。

基本的にゲーム音楽から作曲の世界に突入した自分にとって、波形をコントロールできることは魅力的だ。ソフトウェアサンプラーは、波形にすでに「色」がついてしまっており、塗られてしまった色は加工できない。もちろん、トーンジェネレーターでもリアルさは追求するが、どちらかといえば全体を重ねたときの音色のバランスが重視される。どんなサンプルであっても、細かく波形を調整できる。それは現実と比べて多少チープであっても、「しっくりくる」音に感じる。

理科の先生が、音叉の音を出したときに「この音は波形としては綺麗だが、音色としては美しくない」と言ったのを覚えている。人間は、いろいろな波が交じり合った自然界に存在する音を好む。しかし、サイン波も決して悪くはない。時にはそういう絶対正確で揺らぎのないものが、心地よかったりもすると感じる。

2012final

今年は何らかの判断に迫られることが多い年だった。基本的にはしばらく考えた後、自分にとって最良なほうを選択した。結果は悪くは無かったと思う。

逆に相手のことを尊重しすぎて、もう少しきちんと伝えておけばよかったかな、ということもある。さじ加減が難しい。相手のためを思ってナイフを突き立てることも必要なのではないかと思う。

ツイッターをはじめた。書き留めねばならないと思ったことは大抵この日記に書いていたが、即座にツイッターに書けるようになったのでこの日記の更新頻度は低くなった。

school food punishmentなど、短期間ですごい輝きを放ったが解散してしまったバンドなどがいくつかあった。名曲の数々を残してもらうのもありがたいことだが、頂点を極めた、と判断した時点で終止符を打つのも悪くない生き方ではないかと思った。

今年最も印象に残った言葉
「にんげんのことだから、なにか考えがあるはずニャ」

Skypeが勝手にアップデートされる場合の対策(windows7)

スカイプが通話中に突然シャットダウンし、Ver.5.1.0にアップデートされた。
自分はかねてより4.1.0.179を愛用しており、もちろん自動更新もオフにしている。ことわりなくアップデートされるのはユーザーフレンドリでない。
 
自動更新を無効にする方法(古いSKYPEインストール後)
1.skypeの自動更新設定を無効にする。ツール>設定>詳細>詳細設定の自動ダウンロード・インストールのチェックをはずす
2.スタートメニュー>コントロールパネル>Windows Update
  左上のメニューの更新の確認を押して通信を待つと、〜個の重要な更新プログラムが利用可能ですと出る。
  その文章をクリックするとSkype5.1.0があるので右クリックして「更新プログラムの非表示」を選択。チェックボックスがグレーアウトされる。

別のバージョンのリリースがあった場合、また更新が発生する可能性がある。自動更新の設定をダウンロードは行うがインストールは確認する、にしておけば勝手にソフトがおちることはない。
 
マイクロソフトSKYPEが買収された件を認知している人はどのくらいいるのだろうか。ソフトウェアの設定に反する動作を別の箇所から差込で行うことはあまりセンスのない設計におもう。

ロールプレイングゲームのパラドックス

はてなダイアリーの広告は年に1回焼肉を我慢すれば元が取れるので、消した。
 
ロールプレイングゲームは、プレイヤーが主人公に成り代わって物語を進めていくゲーム形態である。最近そうでないこともあるが、基本、そうだと考えている。ゲームであるためには、プレイヤーは主人公の立場で何らかの選択や試行を迫られることになるが、それと同時に世界観をよりリアルに感じさせるために描画、ストーリー、音楽、ギミックなどの演出や表現も必須だ。

ここで、あたかも現実であるかのようなリアルな表現がプレイヤーに投げかけられたとき、一つの矛盾が生ずる。プレイヤーはゲームに対して、現実世界さながらの自由でリアルな返答を、返す、ことができない。近未来SFでよく出るバーチャル世界にダイブするようなものでなければ、プレイヤーと主人公をつなぐ装置は大抵コントローラーパッドかマウスまたはキーボードしかない。逆に、世界観に沿うように正義感溢れる二枚目の主人公が、よく通る声でヒロインに向かっていろいろと喋りかけたりすると、高い確率でたまに主人公はプレイヤーの思いと反することを口にする。
 
かつての代表的RPGにはいくつかの解決方法が見て取れる。
 
1.主人公は一切喋らない。
 ドラクエクロノトリガーなど。劇中にはいくつかのコマンドと、歩行と、戦闘と、>はい>いいえ しかない。味気なさを感じることもあるが、主人公の表情や行動の詳細はプレイヤーの想像力によって補完されるため、「俺はこうおもっているのに何で・・・」ということに陥りにくいメリットがある。しかし逆に、主人公からの投げかけが少ないため単純に説明役のNPCを下手に登場させすぎると世界観を阻害する(雰囲気だけでプレイヤーに伝えられれば優秀だと思う)また、特にキャラクターは多くがデフォルメで、主人公の細部を劇中で描かないため思い切った脚本や美麗な人物画などには不向き。プレイヤーは主人公に自由に名前をつけられることが多い。ゲームオーバーになったとき「あなたは死にました」と出るものがある。
 
2.主人公はほかのキャラクター同様強い個性を持つ、または複数の仲間全員をひとくくりにプレイヤーが操作する主人公とみなす。
 主人公の感情や性格がプレイヤーの意志と独立しているタイプ。FF6以降顕著、最近のRPGは多くがこのタイプか?主人公に声優をつける場合、映像クオリティがあがっている場合など世界観に溶け込みやすい反面、プレイヤーが思っていないことを主人公が口走ることがある。
 
3.主人公視点。主人公はプレイヤーから見えない。
 ウィザードリイやさんまの名探偵などコマンド式アドベンチャー要素が強いものもこの部類。RPGでは少数派かなあ。視点を引けないのでダイナミックな情景をプレイヤーに見せにくいが、コマンド式はかなりヴァーチャルリアリティに近く、どっぷり世界につかりやすい。
 
4.プレイヤーは神で、世界や人物を操作する
 これこそ少数派だが、アクトレイザーとかシミュレーションRPGも少しこちらに近い。ジャンルとしてはRPGではなく育成系simかもしれない。最も感情移入しにくいが、世界観を広い視点で体験することができる。
 
マチュア創作者の作品は、大抵2になる。シナリオが組みやすいからだ。ただ、2にするからには極力説明的な役割の人間や、主人公の性格が途中から意図せず変化してしまうようなことは避けたい。世界観を崩さずにゲームに必要な事項を説明させることは意外と難しい。

見えない名曲

面白そうな漫画を選ぶときは表紙を見ると大体絵柄は判断できるだろう。小説ならばさわりを読むか、あとがきを読むという方法がある。しかしCDはジャケットだけで中の音楽は判断できず、試聴できる店も少ない。ネットの試聴もあるが長さが短すぎる。そんな中から名曲を探し当てるにはどうすればよいのか。

それはラジオである。番組にもよるが、局をしぼっていけば大体自分の好みに合うチャンネルが見つかるだろう。そこでしばらくラジオを聴いていると、これはすばらしいという曲に出会うことがある。あとはその出展を探してCDを買えばよい。

そのような場合は大抵、自分以外の多くの人間が同じ語句を検索していたりする。それはgoogleのオートコンプリートでもわかる。BE THE VOICEのVirtual Insanity とか。

悠遠物語

お盆休みを利用して、ウディタとよばれるプラットフォームで作成された
「悠遠物語」というゲームをプレイしている。
若干作りこみで気にかかる点があるが、総じてよくできている。ウディタという環境の可能性を感じる。GE製作に向けても多く学ぶところがある。